PC-98概要
■PC-98とは
 

今普及しているほとんどのパソコンはMACかWindowsパソコンだと思うが、現在、市場に出ているWindowsパソコンはPC/AT互換機と呼ばれるパソコンである。
しかし、過去にはNECが発売していた、PC-98パソコンという機種が存在していた。
初代は1982年に発売されたPC-9801である。以後、長らく日本のデファクトスタンダードとして君臨していた。
しかし、Windowsの普及により、独自の仕様を維持するためのコストが増大し、1997年には主力商品をPC/AT互換機ベースのPC98-NXシリーズに移行した。

98NOTE(PC-9821 NW133)

Canbe(PC-9821 CX)

 
■PC-98の歴史

PC-9801シリーズの普及

当初、海外のマシンはそのままでは日本語が扱えないたという課題があった。
そうした中、漢字VRAMによる高速な日本語表示を持つNECのPC-98シリーズは広く普及していた。
日本電気がPC-8801シリーズに搭載したプログラム言語である、N88-BASICは重宝されていた。
(当初、BASICはROMに搭載されていていた。)
PC-8801と互換性を維持する作業をMS社に依頼するが断られ、自社開発する。

PC-98シリーズの圧倒的なシェアを支えたのは
・豊富なアプリケーションや周辺機器、解説書などの書籍だったという。
・CPU V30がインテルCPUよりもパフォーマンスが良かった、漢字ROMとテキストVRAMがキー
・当初はOS(MS-DOS)をアプリケーションにバンドルしていたことがあった(例えば一太郎にMS-DOSが付属している)

PC-9801シリーズの終焉

PC-98の強みの1つに漢字ROMがあったが、後にOSで日本語処理を実現するIBM DOS J4.0/Vが登場する。
1991年に日本語版のWindows 3.0が登場したが、PC/AT互換機もPC-9800シリーズも基本的に同じソフトウェアが利用でき、PC/ATが拡大。
この頃に出ていたCPU、チップセットなどのほとんどのがPC/AT互換アーキテクチャを前提としていた。
Windows 98ののOSに対応するため、NECにはWindowsや各種ドライバの移植コストが重くのしかかる。
2003年9月30日をもって受注終了、2010年10月末にサポート終了となった。

戻る